2026年3月18-19日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)は、年内の利下げ回数を占う上で極めて重要な会合です。
今回は「経済予測サマリー(SEP)」と「ドットチャート」が発表される年4回のうちの1回目で、市場が最も注目しています。
FOMCの基礎知識から、発表内容の見方、日本株・為替・家計への影響まで、冷静に整理します。
目次
- まずは事実整理|3月FOMCの日程と内容
- FOMCとは?基礎知識
- 今回の3つの注目ポイント
- ドットチャートの見方【図解で理解】
- 市場への影響|株・為替・金利はどう動く?
- 日本経済・家計への影響
- 投資目線で見ると?
- まとめ
まずは事実整理|3月FOMCの日程と内容
開催日程
- 3月18日(火)〜19日(水):FOMC会合
- 3月19日(水)午前4:00(日本時間):結果発表
- 3月19日(水)午前4:30(日本時間):パウエル議長会見
発表される4つの情報
- 政策金利:据え置き(5.25-5.50%)の見込み
- 経済予測サマリー(SEP):GDP・物価・失業率の見通し
- ドットチャート:FOMC参加者が予想する将来の金利水準
- パウエル議長会見:利下げ時期のヒントが出る可能性
✔ 市場の最大の関心は「年内利下げ回数」
現在の市場予想は年内2回の利下げですが、ドットチャートがこれを裏付けるかが焦点です。

FOMCとは?基礎知識
FOMC(Federal Open Market Committee)は、FRB(米連邦準備制度理事会)が政策金利を決める会合です。
FOMCの役割
- 政策金利(FF金利)の決定
- 金融引き締め・緩和の方針決定
- 経済見通しの発表
年8回開催
- SEP・ドットチャート付き:3月・6月・9月・12月
- 声明文のみ:1月・5月・7月・11月
✔ 3月・6月・9月・12月の回が特に注目される理由は、将来の金融政策の方向性が示されるから
今回の3つの注目ポイント
①ドットチャートの中央値
FOMC参加者19名の金利予想の中央値が、年内利下げ回数を示します。
- 市場予想:年内2回の利下げ(0.5%)
- ドットチャートが「2回」を示す→市場は安心、株高の可能性
- ドットチャートが「1回」を示す→失望売り、株安のリスク
- ドットチャートが「3回」を示す→株価急騰の可能性
②SEPのインフレ見通し
PCE(個人消費支出)物価指数の見通しが引き上げられるかがポイントです。
- インフレ見通しが高い→利下げは慎重、ドル高・株安
- インフレ見通しが下がる→利下げ期待、ドル安・株高
③パウエル議長の発言
会見での発言ニュアンスが市場を動かします。
- タカ派(引き締め継続)→株安・ドル高
- ハト派(利下げ示唆)→株高・ドル安
✔ 数字だけでなく、議長の発言トーンが重要
ドットチャートの見方【図解で理解】
ドットチャートは、FOMC参加者19名が予想する将来の政策金利を点(ドット)で示したグラフです。
読み方のポイント
- 縦軸:政策金利の水準
- 横軸:予測の年(2026年・2027年・2028年・長期)
- 中央値:19名の予想の真ん中の値(これが最重要)

例:2026年末の予測
- 中央値が4.75%→現在の5.25%から0.5%低下→年内2回の利下げ
- 中央値が5.0%→現在から0.25%低下→年内1回の利下げ
- 中央値が4.5%→現在から0.75%低下→年内3回の利下げ

✔ ドットチャートはあくまで「見通し」であり、実際の政策とはズレることも多い
私は、ドットチャートを見るときは「市場予想とのギャップ」に注目しています。サプライズがあると、株価・為替が大きく動くためです。
市場への影響|株・為替・金利はどう動く?
ケース①:ドットチャートが市場予想通り(年内2回)
- 米国株:織り込み済みで小幅変動
- ドル円:現状維持(145-150円レンジ)
- 日本株:米国株に連動、小幅上昇の可能性
ケース②:ドットチャートが市場予想を下回る(年内1回)
- 米国株:失望売りで下落リスク
- ドル円:ドル高・円安進行(155円方向)
- 日本株:米国株連れ安、輸出株は円安で底堅い
ケース③:ドットチャートが市場予想を上回る(年内3回)
- 米国株:利下げ期待で急騰
- ドル円:ドル安・円高進行(140円方向)
- 日本株:米国株高で上昇も、円高は輸出株の重し
✔ 過去のデータを見ると、サプライズがあった場合、発表直後に5%程度の変動が起きることもある

日本経済・家計への影響
①円相場への影響
利下げ期待が後退すれば円安、利下げ期待が高まれば円高です。
- 円安進行→輸入品(エネルギー・食品)の価格上昇
- 円高進行→輸入品価格は下がるが、輸出企業の業績に影響
②日本株への影響
- 円安→輸出企業(トヨタ・ソニー)に追い風
- 円高→内需株(小売・不動産)に追い風
③住宅ローン金利への影響
米金利が高止まりすれば、日本の長期金利も影響を受け、固定金利の住宅ローンに波及する可能性があります。
✔ 私は家族と「金利が上がったら固定金利への借り換えを検討する」という話をしています
投資目線で見ると?
私は長期投資派ですが、FOMCのような大きなイベントの前後は、必ず以下の3点を確認します。
①ポートフォリオのリスク許容度
レバレッジをかけた取引や信用買いは、FOMC前に縮小するのが基本です。
②発表直後の急変動には手を出さない
発表直後の30分〜1時間は、市場が乱高下します。冷静に結果を見極めてから動くのが賢明です。
③長期投資家は「何もしない」勇気
短期的な変動に惑わされず、積立投資は淡々と続けることが大切です。
✔ 過去のデータを見ると、FOMC直後の急変動は一時的なものであり、1-2週間で落ち着くことが多い
私は新NISAでS&P500とオルカンを積立していますが、FOMCの結果に関わらず、毎月の積立は継続します。
まとめ
3月FOMCは、年内の金融政策の方向性を占う最重要イベントです。
✔ ドットチャートの中央値が市場予想(年内2回の利下げ)を裏付けるか
✔ SEPのインフレ見通しが引き上げられるか
✔ パウエル議長の発言ニュアンスがタカ派かハト派か
この3点が、株価・為替・金利を大きく動かします。
今やるべきこと
- 3月19日(水)午前4:00の発表時間をカレンダーに入れる
- レバレッジをかけた取引がある場合は、発表前にポジションを調整
- 長期投資家は、短期的な変動に惑わされず、積立を継続
FOMCは年8回もある定例イベントですが、毎回市場を大きく動かします。
しかし、長期的な視点で見れば、1回のFOMCの結果は誤差の範囲です。
冷静に数字を追い、情報を繋げて考えることが大切です。
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【免責事項】
本記事は情報提供を目的としており、投資判断は自己責任でお願いします。FOMCの結果や市場の動きは予測できないため、余裕資金での投資を心がけましょう。



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